2018年7月30日月曜日

NTTコム(goo)-アナログゲーム(非電源系ゲーム)に関する調査結果

NTTコム(goo)-

プレス・リリース 2018年7月30日

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
京都大学 松井啓之研究室
慶應義塾大学 杉浦淳吉研究室
慶應義塾大学 吉川肇子研究室

アナログゲーム(非電源系ゲーム)に関する調査結果

~仲間作りや現実世界で役立つ等を背景に若年層中心に普及が進む~

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)と京都大学 松井啓之教授他は、NTTコム オンラインが運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」の登録モニターのうち、1年以内にアナログゲームを遊んだことがある方を対象に、ゲーム経験やゲームに対する態度について調査を実施しました。

総括

日本において、アナログゲーム(ボードゲーム、カードゲームなど。いわゆる「非電源系ゲーム」)は、近年隆盛の一途をたどっている。たとえばアナログゲーム最大のイベントであるゲームマーケットは、年3回(東京2回、関西1回)開催されており、2018年春には2日間の来場者数が約2万人となり世界第3位の規模となっている。海外からの来訪者も多く、ここでは日本の個人ゲームデザイナーの作品を海外メーカーが買っている状況もある。またゲーム販売店数(専業を含む)およびゲームを遊ぶゲームカフェの数も近年急激に増大している。もちろんデジタルゲームに比べれば市場規模はまだ小さいが、有望な市場であることは間違いない。

本調査では、20代から60代までの世代に渡ってアナログゲーム体験や態度を調査することによって、現状を把握しようと試みた。また、デジタルゲームへの態度もあわせて問うことで、両者の違いについても比較を行った。

調査結果のポイント

(1) 若年層(主に男性中心)にアナログゲームへの関心が上昇中

アナログゲームは20代30代で体験している人が多く、若年層が近年の発展を支えていると推察される。また、女性よりも男性の方がより積極的に参加している傾向が見られる。ゲームイベントの参加率も高く、ロジャーズの普及理論の言うところの16%を超えており、既に普及が急速に進む段階に入りつつあるとも解釈できる。この結果はゲームマーケットの参加者の急激な増大と良く合致している。

(2) ゲームで遊ぶことは、特にヘビーユーザーにおいて「現実世界で役に立つ」点などを評価

アナログゲームで遊ぶ頻度により回答者を3群にわけ、ゲームへの態度を比較した。月に2回以上の高頻度群では約半数の5割弱が「ゲームは現実世界を表していることがある」と回答し、中頻度郡(半年から月に1回)・低頻度群(年に1回以下)の2割前後と比べて高く、同様に「ゲームの経験は現実世界で役に立つことがある」については高頻度の方が肯定的に評価していた。また、「ゲームを通じて知らなかった人と知り合いになったことがある」との割合も高かった。「ゲームで遊ぶ時間は自分でコントロールできる」とする割合についても高頻度群の割合が約7割で最も高かった。

(3) 子どもの頃に遊んだアナログゲームについて

子どもの頃に遊んだボードゲームやカードゲームについて尋ねたところ、年代によって大きく体験の差が見られたのはカードゲーム(遊戯王、ポケモンカードゲーム、デュエルマスターズなど)で、昨今のアナログゲームの発展を支えている若年層は、これらカードゲームの体験があったために現在のアナログゲームへスムーズに移行したのではないかと推察される。

(4) ゲームで遊ぶ理由に、特に若年層で「人と会話する楽しさ」「友達ができる」点があがる

ゲームを遊ぶ理由を尋ねたところ、デジタル、アナログ共に「楽しいから」「手軽だから」「ヒマつぶしができるから」が上位3位の理由であった。アナログゲームに関しては、20代30代において「人と会話するのが楽しいから」「友達ができるから」が理由としてあがっていた。「友達ができるから」は、デジタル、アナログを問わず、ゲームが友達作りのツールとして意識されていることがわかった。

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調査結果データ

(1) 若年層(主に男性中心)にアナログゲームへの関心が上昇中

各年代均等に調査対象者を割り振っているため、各年代別の回答総数は少ないが、割合で比較すると、アナログゲームを買ったり、ゲームカフェへ行ったり、ゲームイベントへの参加というような積極的な体験は20代30代の若年層で多く、40代以降とは明確な差が見られている(図1)。この年代はゲームマーケットに参加したことがあると回答した人も17%を超えており、対象者が一都三県在住であることを考慮しても、ゲームマーケット参加者の増大と合致する傾向であると思われる。表には掲載していないが、体験者の割合は女性よりも男性で高く、アナログゲームの進展を担っている層が主に男性であることが見て取れる。

ゲームを自分で作ったことがあるという人は各年代に渡って多く(20%~30%)、若年層では1割前後がゲーム会を主催した経験があったり、ゲームの開催場所を提供することを行っている人がいた(表なし)。トランプのルールを変えて遊ぶという人は、全世代でほぼ9割前後となっていて、極めて高いといえる。

【図1】1年以内にアナログ(非電源系)ゲームで遊んだ経験者が行った事について(複数回答)

【図1】1年以内にアナログ(非電源系)ゲームで遊んだ経験者が行った事について(複数回答)

【表1】

  アナログ
ゲーム
を買った
ゲーム
カフェ
へ行った
ゲーム
マーケット
へ行った
体験型
ゲームイベント(※)
に参加した
ゲーム会
に参加した
あてはまるものはない
20代 実数 82 44 35 48 26 95 214
% 38.30% 20.60% 16.40% 22.40% 12.10% 44.40%
30代 実数 85 38 36 42 19 100 208
% 40.90% 18.30% 17.30% 20.20% 9.10% 48.10%
40代 実数 62 20 19 27 13 137 216
% 28.70% 9.30% 8.80% 12.50% 6.00% 63.40%
50代 実数 50 16 11 17 12 146 208
% 24.00% 7.70% 5.30% 8.20% 5.80% 70.20%
60代 実数 52 11 8 8 10 143 213
% 24.40% 5.20% 3.80% 3.80% 4.70% 67.10%
実数 331 129 109 142 80 621 1,059

(※)脱出ゲームや人狼会など

(2) ゲームで遊ぶことは、特にヘビーユーザーにおいて「現実世界で役に立つ」点などを評価

ゲームで遊ぶことは現実の生活に役に立つのだろうか。また楽しいけれど時間を忘れて遊び続けたりはしないのだろうか。これを明らかにするために、ゲームで遊ぶことへの評価を検討した。アナログゲームで遊ぶ頻度により、回答者を月に2回以上の『高頻度群』、半年から月に1回の『中頻度群』、年に1回以下の『低頻度群』の3つの群に分け、ゲームで遊ぶことへの評価として5つの項目を取り上げて肯定的な回答の割合を3群で比較した(図2)。その結果、高頻度群では半数弱が「ゲームは現実世界を表していることがある」と回答し、中・低頻度群の2割前後と比べて高く、同様に「ゲームの経験は現実世界で役に立つことがある」については高頻度の方が肯定的に評価していた。また、「ゲームを通じて知らなかった人と知り合いになったことがある」との割合も高かった。「ゲームで遊ぶ時間は自分でコントロールできる」とする割合についても高頻度群の割合が約7割で最も高かった。「ゲームで長時間遊ぶことについて罪悪感をもつ」では、高頻度群が他の群より若干割合は高いが統計的には差があるとはいえなかった。

ゲームへの態度を尋ねた15の質問のうち、年齢別で比較してみると、「ゲームで長時間遊ぶことに罪悪感をもつことがある」と「ゲームで遊ぶ時間は自分でコントロールできる」の2項目は年齢による違いはみられなかったが、その他の項目では20歳代以下の世代の方が肯定的にとらえていた。年齢別でみてみると、「罪悪感」「遊ぶ時間の統制感」は差がなく、それ以外は若い人の方が肯定的であった。一方、遊ぶ頻度別でみると、「罪悪感」のみ、差がなくなることがわかった。

【図2】頻度別でみたゲームで遊ぶことへの評価について

【図2】頻度別でみたゲームで遊ぶことへの評価について

(3) 子どもの頃に遊んだアナログゲームについて

子どもの頃に遊んだボードゲームとカードゲームについて尋ねたところ、ボードゲームについては顕著な差が見られなかったが(40代以上で将棋の体験率が高く、30代40代ドンジャラ(麻雀)の体験率が高い程度)、カードゲームでは世代別に大きな差が見られた。すなわち、20代30代で遊戯王、マジック・ザ・ギャザリング、デュエルマスターズ、UNOの体験率が他の世代に比べて高く、現在のアナログゲームの隆盛を下支えしていると推察される(図3)。近年流行しているゲームの1つである人狼も20代に限って言えば、10人に1人が体験している高い割合となっている。

男女別にみると(表なし)、多くのゲームで男性の体験率の方が高いが、女性ではパズルゲームの体験率が高かった。

ボードゲームについて言えば、人生ゲームは60代で62%とやや低いが、他の世代ではほぼ9割が遊んだと回答している(図4)。将棋は40代以上で体験率が5割から6割くらい、若年層では4割前後であった。

【図3】子どもの頃に遊んだことがあるカードゲーム(年代別)(複数回答)

【図3】子どもの頃に遊んだことがあるカードゲーム(年代別)(複数回答)

【図4】子どもの頃に遊んだことがあるボードゲーム(年代別)(複数回答)

【図4】子どもの頃に遊んだことがあるボードゲーム(年代別)(複数回答)

(4) ゲームで遊ぶ理由に、特に若年層で「人と会話する楽しさ」「友達ができる」点があがる

アナログゲームを遊ぶ理由を尋ねたところ、「楽しいから」「手軽だから」「ヒマつぶしができるから」に続いて、「人と会話するのが楽しいから」「友達ができるから」が理由としてあがっていた(図5)。特に20代30代でこれら2つの理由をあげる人が多かった。これに対してデジタルゲームについても遊ぶ理由を尋ねたところ(表なし)、「楽しいから」「手軽だから」「ヒマつぶしができるから」という3つの理由は変わらないが、「1人でも遊べるから」が多い理由としてあがっていた。「友達ができるから」は、アナログゲームを遊ぶ理由ほど割合は高くはないが、特に若年層ではこれを理由にあげている人が多く、デジタル、アナログを問わず、ゲームが友達作りのツールとして意識されていることがわかる。

【図5】アナログゲームで遊ぶ理由について(複数回答)

【図5】アナログゲームで遊ぶ理由について(複数回答)

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調査概要

調査対象 「NTTコム リサーチ」登録モニター
調査方法 非公開型インターネットアンケート
調査期間 平成30年6月22日(金)~平成30年6月27日(水)
回答者の属性 一都三県の居住者を対象とし、この1年の間に、ボードゲームやカードゲームなどのいわゆる『アナログ(非電源系)ゲーム』で遊んだかどうかを尋ね、「はい」と回答したモニターのみを対象とした方(回答総数1059名)。

【性別】
男性:523名(49.4%)、女性:536名(50.6%)

【年代】
20代:214名(20.2%)、30代:208名(19.6%)、40代:216名(20.4%)、50代:208名(19.6%)、60代:213名(20.1%)

【職業】
会社員:402名(38.0%)、専業主婦(主夫):211名(19.9%)、パート・アルバイト・フリーター:114名(10.8%)、自営業:84名(7.9%)、等

《 補足 》

(*) NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ) https://research.nttcoms.com/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(http://www.nttcoms.com/)が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。
自社保有パネルとしては国内最大級のモニター基盤(2018年7月現在 217万会員)を保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されています。

<本件に関するお問い合わせ先>

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
データ&アナリティクス部 藤森
(Tel)03-4330-8312
(URL)http://www.nttcoms.com/
(E-mail)research-info@nttcoms.com

-詳しくはこちら

2018年7月23日月曜日

Myアンケート-システムメンテナンスのお知らせ <8月15日(水)>

Myアンケート-システムメンテナンスのお知らせ <8月15日(水)>-詳しくはこちら

2018年7月12日木曜日

NTTコム(goo)-働き方改革 2018

NTTコム(goo)-

働き方改革の取り組み状況とその効果、RPAなどのテクノロジーの活用やHRテックに対する意識について調査を行いました。また、 「働き方関連法」により日本の労働慣行が大きな転換点を迎えると言われていますが、その論点である「残業時間の上限規制」や「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」に関連する「労働時間」や「労働時間の長短によらず、成果に基づいて報酬が支払われる働き方」についても調査しました。

働き方改革に取り組む企業は年々増加し、今年度は38.9%。また、働き方改革の効果について、働き方改革に取り組んでいる企業の従業員は、エンゲイジメントされている環境で働きがいを高めています。本調査の結果から、成果をきちんと定義しサポート体制を作りながら、成果に基づいた働き方の検討を行う価値はあると思われます。

株式会社NTTデータ経営研究所はNTTコム リサーチ登録モニターを対象に「働き方に関する調査」を実施しました。働き方改革の取り組み状況を2015年より毎年実施しています。

-詳しくはこちら

2018年7月4日水曜日

Myアンケート-夏季休業に関するお知らせ <8/15(水)~8/17(金)休業>

Myアンケート-夏季休業に関するお知らせ <8/15(水)~8/17(金)休業>-詳しくはこちら

2018年7月3日火曜日

NTTコム(goo)-第7回「映画館での映画鑑賞」に関する調査

NTTコム(goo)-

お知らせ 2018年7月3日

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社

NTTコム リサーチ結果 (No.243)

第7回 「映画館での映画鑑賞」に関する調査

~「グレイテスト・ショーマン」のヒットの背景で、ミュージカル映画を支える20代女性
/有料動画配信サービスと映画館鑑賞は共存関係を築く~

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本良江)が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」(*)は、「映画館での映画鑑賞」について、全国の10代~70代の男女を対象にアンケートを実施しました。有効回答者数は3,229名でした。この調査は2012年から同時期に実施しているアンケート調査の7回目となります。

総括

今回調査における、直近1年以内に映画館で映画鑑賞をした人(以下「映画館鑑賞者」)は全体の35.3%で、2012年から実施する本調査の中で最低の鑑賞率となった。鑑賞率の低下傾向は続いており、映画館に足を運ぶユーザーが減っていると考えられる。その一方で、映画館で鑑賞する映画の本数が5~11本のミドルユーザーの割合が伸びるなど、1人あたりの平均鑑賞本数は増えている結果となった。鑑賞率を性年代別でみると、女性10代の鑑賞率が引き続き最も高く、65.8%となった。男性も10代の鑑賞率が最も高いものの、他年代については鑑賞率の低下が続いており、全体の鑑賞率の低下に影響を及ぼしている。

作品のジャンルでは、今年、50億円を越えるヒットとなった「グレイテスト・ショーマン」をはじめ、ミュージカル映画のヒットが目立つが、昨年、ミュージカル映画でヒットした「ラ・ラ・ランド」「美女と野獣」を含めた3タイトルについて、性年代ごとに鑑賞率を比較したところ、女性20代の鑑賞率が常に高く、ミュージカル映画の人気を支えていることがわかった。

世界最大の動画配信事業者「Netflix」が日本に参入して約3年が経過し、他の事業者も独自のサービスを積極的に展開する等、日本での動画配信サービスの認知・利用は広がっている。本調査では2年前の第5回調査で動画配信サービスの利用率をまとめており、今回調査では第5回調査との比較を交えて、映画館鑑賞への影響を確認した。対象を有料サービスに絞り、動画配信サービス利用経験者に対して「利用によって視聴機会が減った他の映像サービス」を聞いたところ、「レンタルDVD」が最も多く43.6%となった。一方で「映画館鑑賞」が減ったと回答した人は17.0%に留まり、他の映像サービスと比較して影響が少ない結果となった。また、主要動画配信サービスと映画館鑑賞率の関係をみたところ、鑑賞本数が多いほど、動画配信サービスの利用率が高まる傾向がみられた。動画配信サービスと映画館鑑賞は競合関係というより、共存関係にあることがわかった。

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調査概要

調査対象 「NTTコム リサーチ」登録モニター
調査方法 非公開型インターネットアンケート
調査期間 2018年6月8日(金)~2018年6月12日(火)
有効回答者数 3,229名
回答者の属性 【性別・年代】
男女別、10代~70代の各世代を均等回収

調査結果のポイント

(1) 映画館での鑑賞率は過去最低の35.3%。1人あたりの鑑賞本数はアップ

直近1年以内(2017年5月~2018年5月)に映画館で映画鑑賞をした人(以下「映画館鑑賞者」)は全体で35.3%であった。2012年調査から続く調査の中で最も低い鑑賞率であり、緩やかに減少傾向が続いている。一方、年間の鑑賞本数は5本以上の鑑賞者が増加、1人あたりの平均鑑賞本数を押し上げ、低下した鑑賞率を補っている。

(2) 女性10代は高い鑑賞率を維持。他年代は30代以降を中心に鑑賞率が低下傾向

性年代別の鑑賞率をみると、女性10代の鑑賞率が引き続き高く、65.8%となり各年代のなかで最も高い。その一方で、他の年代については鑑賞率の低下が続いている。

(3) 女性の10代と70代で「邦画実写」が「洋画実写」を大きく上回る

「君の名は。」の歴史的なヒットが落ち着き、「邦画アニメ」の鑑賞率が前回調査から18ポイント低下。性年代別でみると女性10代と女性70代で「邦画実写」が「洋画実写」を20ポイント以上も上回り、大きな乖離がみられた。

(4) ミュージカル映画の人気を支える女性20代

洋画実写で稼ぎ頭となっているミュージカル映画。今年に大ヒットした「グレイテスト・ショーマン」と、昨年ヒットした「ラ・ラ・ランド」「美女と野獣」を合わせて、性年代ごとの鑑賞率をみると女性20代の鑑賞率がいずれも高いことがわかった。

(5) 直近に観たタイトルの情報源、「劇場予告編」と「テレビCM」が並ぶ

直近に映画館で観たタイトルに興味を持った情報源は、「劇場予告編」が前回から増加、「テレビCM」が前回から低下し、いずれも約40%でならんだ。「Twitter」からの影響は増加傾向が続いており、10代だけでなく20代30代でも増加している。

(6) 有料動画配信サービスは映画館鑑賞と共存

有料動画配信サービスの利用により視聴機会が減った映像サービスは「レンタルDVD」が最も多く、利用者のうち43.6%で、「映画館鑑賞」が減ったと回答したのは17.0%に留まった。一方、映画館で映画を観る人ほど、有料動画配信サービスを利用している傾向もみられた。

(7) PPVでの映画視聴、利用障壁は「割高な料金」

有料動画配信サービスのうち、定額制サービスが9割を占めるが、1コンテンツごとの課金によるネット配信(PPV)で映画を観たことがある人は、映画館鑑賞者のうちわずか6.6%で、大半が未利用。利用障壁で最も多いのは「レンタル店と比べて料金が割高」。

(8) サマーシーズンに観たい映画、「ミッション:インポッシブル」と「ジュラシック・ワールド」の新作が一番人気

今年の夏観たい映画のトップ3は、1位がほぼ同率で「ミッション:インポッシブル フォールアウト」(21.6%)、「ジュラシック・ワールド 炎の王国」(21.5%)、2位が「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」(17.7%)、3位が「オーシャンズ8」(14.0%)となった。

《 補足 》

(*)「NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ)」 http://research.nttcoms.com/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(http://www.nttcoms.com/)が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。自社保有パネルとしては国内最大級のモニター基盤(2018年6月現在 217万会員)を保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されています。なお、2013年12月9日に、モニター基盤の拡大を機にサービス名称を「gooリサーチ」から「NTTコム リサーチ」と名称を変更し、サービスを提供しています。

<本調査に関するお問い合わせ先>

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
データ&アナリティクス部
(Tel)03-4330-8402 (FAX)03-4330-8900
(E-mail) research-info@nttcoms.com

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調査結果データ

(1) 映画館での鑑賞率は過去最低の35.3%。1人あたりの鑑賞本数はアップ

直近1年以内(2017年5月~2018年5月)に映画館で映画鑑賞をした人(以下「映画館鑑賞者」)は全体で35.3%であった。【図1】

これは過去調査のなかで最も低い鑑賞率だった。本調査をはじめた2012年の45.3%から10ポイント下がっており、緩やかな減少傾向が続いている。【図2】

【図1】直近1年以内の映画館での映画鑑賞率(単一回答)
<回答対象>全員

【図1】直近1年以内の映画館での映画鑑賞率(単一回答)<回答対象>全員

(今回調査における直近1年以内に映画館で映画を観た対象者の母数は1140 サンプル)

【図2】過去調査からの鑑賞率の推移(単一回答)
<回答対象>全員

【図2】過去調査からの鑑賞率の推移(単一回答)<回答対象>全員

映画館での鑑賞率は低下したが、他の視聴形態を含め、映画自体が観られなくなったのか。映画館以外での映画視聴を含めた視聴率の推移をみると、多少の変動があるものの、2012年調査から大きく変わっておらず、映画館での鑑賞率自体が減少していることがわかった。【図3】

【図3】映画館以外での鑑賞を含めた映画鑑賞率の推移(単一回答)
<回答対象>全員

【図3】映画館以外での鑑賞を含めた映画鑑賞率の推移(単一回答)<回答対象>全員

直近1年以内で年間の鑑賞本数の推移をみると、年間5~11本鑑賞者(以下「年間」省略)の割合が過去最高の25.0%となった。12本以上鑑賞者の8.9%と合わせると33.9%で、映画館鑑賞者の3分の1が5本以上観ていることになる。5本以上観るミドルユーザーの増加が1人あたりの平均鑑賞本数を押し上げ、鑑賞人口の低下分を補っているといえる。【図4】

【図4】直近1年以内に映画館で観た映画本数の推移(単一回答)
<回答対象>直近1年以内の映画館鑑賞者

【図4】直近1年以内に映画館で観た映画本数の推移(単一回答)<回答対象>直近1年以内の映画館鑑賞者

(2) 女性10代は高い鑑賞率を維持。他年代は30代以降を中心に鑑賞率が低下傾向

映画館鑑賞率を性年代別にみてみる。まず男性では、10代の鑑賞率が最も高く45.9%となった。60代以上のシニア層を除き、20代以降の鑑賞率が前回よりも低下している。【図5】

【図5】(男性)年代別の鑑賞率の推移(単一回答)
<回答対象>男性の直近1年以内の映画館鑑賞者

【図5】(男性)年代別の鑑賞率の推移(単一回答)<回答対象>男性の直近1年以内の映画館鑑賞者

女性の鑑賞率をみると、10代の鑑賞率が引き続き最も高く、前回とほぼ変わらず65.8%となった。10代と20代以降の鑑賞率で大きな乖離がある状況は今回も変わらず、30代以降では前回に続き、鑑賞率の低下が継続している。【図6】

【図6】(女性)年代別の鑑賞率の推移(単一回答)
<回答対象>女性の直近1年以内の映画館鑑賞者

【図6】(女性)年代別の鑑賞率の推移(単一回答)<回答対象>女性の直近1年以内の映画館鑑賞者

(3) 女性の10代と70代で「邦画実写」が「洋画実写」を大きく上回る

「邦画」「洋画」×「実写」「アニメ」の4ジャンル(以下「4ジャンル」)ごとに、直近1年以内の鑑賞率を2014年調査からの推移でみると、「邦画アニメ」の大幅な低下が目立つ結果となった。前回の62.6%から44.6%に低下しており、前々回調査までの水準であった4割台に戻った。前回の対象範囲であった「君の名は。」の大ヒットによって、一時的に上昇したとみられる。ほかの3ジャンルについては鑑賞率に大きな変動はない。【図7】

【図7】直近1年以内の4ジャンルの鑑賞率
<回答対象>直近1年以内の映画館鑑賞者

【図7】直近1年以内の4ジャンルの鑑賞率<回答対象>直近1年以内の映画館鑑賞者

次に今回調査における4ジャンルの鑑賞率を性年代別でみてみる。男性10代20代で「邦画アニメ」の人気が高いなど、例年通りの傾向がみられるなか、前回では「邦画実写」と「洋画実写」で鑑賞率に大きな差はなかったものの、今回調査では年代によって乖離がみられる。男性30代~50代で「洋画実写」が「邦画実写」を10ポイント以上上回る一方で、男女ともに10代と70代で「洋画実写」が「邦画実写」を10ポイント以上下回った。特に、女性の10代と70代では、「洋画実写」が20ポイント以上下回っており、大きく差が開いている。【図8】

【図8】(性年代別)直近1年以内の4ジャンルの鑑賞率
<回答対象>直近1年以内の映画館鑑賞者

【図8】(性年代別)直近1年以内の4ジャンルの鑑賞率<回答対象>直近1年以内の映画館鑑賞者

(4) ミュージカル映画の人気を支える女性20代

昨年(2017年)にヒットした映画を振り返ると、いくつか特徴がみられる。邦画と洋画に分けてそれぞれ興行収入トップ10をみてみる。

まず邦画をみると、10作品中、6作品がアニメ映画となった。邦画において、アニメ映画が上位を占める状況はここ最近の傾向であるが、昨年は50億を越えるような実写映画はなく、アニメ映画への偏りが例年以上だったといえる。【表1】

【表1】2017年 邦画の興行収入ランキングトップ10

【表1】2017年 邦画の興行収入ランキングトップ10

日本におけるアニメ映画の人気を象徴するのが、昨年の邦画の1位でもあった「名探偵コナン」の劇場版シリーズである。毎年同時期に新作が公開されており、現在公開中の新作「ゼロの執行人」は80億(※1)を超え、今年公開された映画でNo1のヒットになっている(※1)。なおかつ「ゼロの執行人」でシリーズ6作連続、興行収入を更新しており、シリーズが追加されるたびに新たな客層を獲得しているとみられる。本調査では2年前の第5回の調査時に「純黒の悪夢」の鑑賞率をとっており、今年の「ゼロの執行人」と比べて、性年代別に鑑賞率がどの程度変わったのかをみてみる。

まず、「ゼロの執行人」の鑑賞率が最も高いのは男性20代で38.9%、次いで多いのは女性20代で35.1%だった。「純黒の悪夢」からの変化として、男性は20代30代、女性は10代~30代で鑑賞率が上昇している。特に女性層の鑑賞率の上昇が大きく、若い女性客の増加が映画のヒットに貢献していることがわかった。【図9】 

(※1)2018年6月19日時点

【図9】劇場版コナン「純黒の悪夢」と「ゼロの執行人」の鑑賞率
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図9】劇場版コナン「純黒の悪夢」と「ゼロの執行人」の鑑賞率<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

次に、洋画の興行収入トップ10をみてみる。こちらはアニメ映画よりも実写映画が多い。上位作品は大作映画が多くなるが、そのなかで、ミュージカル映画が10本中3本を占めているのが目を引く(「美女と野獣」「SING/シング」「ラ・ラ・ランド」の3本)。

【表2】2017年 洋画の興行収入ランキングトップ10

【表2】2017年 洋画の興行収入ランキングトップ10

今年に入っても、ミュージカル映画である「グレイテスト・ショーマン」が50億円を越えるヒットとなったことは大きなトピックスとなった。過去を振り返っても2012年の「レ・ミゼラブル」、2014年の「アナと雪の女王」など、大ヒットしたミュージカル映画は多い。そもそもミュージカル映画はヒットするジャンルなのか、近年世界的にもヒットしたミュージカル映画を中心に(※2)、外国と興行収入を横並びで比較してみる。市場規模の大きいアメリカは除き、イギリス、中国、韓国を対象とする。なお、イギリスと韓国の興行収入規模は日本の約80%、中国は日本の約4倍になる。

比較対象の3カ国のなかでは、イギリスも全体的にミュージカル映画の興行収入が高いものの、「美女と野獣」「SING/シング」では日本が上回る。同じアジア市場である中国と韓国と比較すると日本の興行収入の高さが際立つ。外国と比べても日本の市場はミュージカル映画がヒットしやすい傾向にあるといえる。【図10】

(※2)「アナと雪の女王」はミュージカル映画の中でも突出して高いため除外

【図10】外国とのミュージカル映画の興行収入比較 boxofficemojo.comより引用

【図10】外国とのミュージカル映画の興行収入比較 boxofficemojo.comより引用

それでは、ミュージカル映画のヒットを支える客層はどこか。過去と今回の調査で鑑賞率をとった「ラ・ラ・ランド」「美女と野獣」「グレイテスト・ショーマン」の実写ミュージカル映画の3作品で確認する。それぞれ作風がまったく異なるため、作品ごとに鑑賞率が分かれるものの、いずれも鑑賞率が最も高いのは女性20代だった。実写のミュージカル映画は女性20代に響きやすく、映画のヒットを支えているといえる。【図11】

【図11】ミュージカル映画 3タイトルの鑑賞率
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図11】ミュージカル映画 3タイトルの鑑賞率<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

ミュージカル映画が日本でヒットする一方で、外国と比べてヒットしにくいジャンルは、アメリカンコミックのヒーローを主人公とした「アメコミ映画」である。アメリカをはじめ、各国で年間の興行収入の上位に入るジャンルだが、2017年の洋画トップ10をみても日本の場合、1本も入っていない。直近1年以内に公開されたアメコミ映画の5本について、ミュージカル映画同様、3カ国と興行収入を比較してみる。【図12】

【図12】外国とのアメコミ映画の興行収入比較 boxofficemojo.comより引用

【図12】外国とのアメコミ映画の興行収入比較 boxofficemojo.comより引用

目立つのは、中国の興行収入の大きさだが、日本とは市場規模の4倍というスケール以上の差がつけられている。日本よりも市場規模の小さいイギリス、韓国と比較しても、5作品ともに日本の興行収入が最も低く、その差も大きい。外国の水準と比べるとアメコミ映画がヒットしていない状況は明らかだ。

今年の4月末より「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」が公開された。同作はマーベル・スタジオで製作されるアメコミ映画の19作品目のタイトルであり、全世界の興行収入で過去の作品群の最高成績を更新した。同作のシリーズ1作目である2012年(6年前)の「アベンジャーズ」と比べて、日本での鑑賞者層はどの程度変わったのか。性年代ごとに鑑賞率を比較すると、男性40代以降と女性30代で鑑賞率をのばしている。一方で、作品のターゲットに含まれるであろう男性10代では鑑賞率が10ポイント近く減っている。女性30代の鑑賞率が上がった一方で、女性50代の鑑賞率は下がっており、女性全体の鑑賞率が大きく変わっていない。男性層はシニア層を中心に鑑賞率が上がっており、「アベンジャーズ」よりも男性の客層が増えたといえる。【図13】

【図13】「アベンジャーズ」と「インフィニティ・ウォー」の鑑賞率
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図13】「アベンジャーズ」と「インフィニティ・ウォー」の鑑賞率<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

(5) 直近に観たタイトルの情報源、「劇場予告編」と「テレビCM」が並ぶ

映画に興味をもった情報源について2015年調査からの経年変化を確認する。今回調査で最も多いのは前回に続き「テレビCM」で40.2%となったが、前回調査からやや減少した。「テレビ番組内での紹介」も同様に減少しており、テレビメディアからの影響は減っている。一方で「劇場の予告編」は前回からさらに増加、39.1%となり「テレビCM」とほぼ並ぶ結果となった。映画館に足を運ぶ回数が増えたことで「予告編」に接触する機会も増えたと推察される。前回まで増加傾向にあった「Twitter」は今回調査でもさらに増加した。【図14】

【図14】直近に観たタイトルに興味をもった情報源<複数回答>
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図14】直近に観たタイトルに興味をもった情報源<複数回答><回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

増加傾向が続く「Twitter」について、性年代ごとに経年変化をみてみると、女性10代は2016年調査の20%台から、2017年調査で40%台に大きく伸ばしている。男女ともに10代が最も多いが、20代30代も「Twitter」からの影響が大きくなっている。【図15】

【図15】(性年代別)興味を持った情報源「Twitter」の推移
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図15】(性年代別)興味を持った情報源「Twitter」の推移<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

(6) 有料動画配信サービスは映画館鑑賞と共存

世界最大の動画配信事業者である「Netflix」が日本市場に参入してから約3年が経過し、他の動画配信事業者も積極的にサービスを展開している。テレビCMが頻繁に流れるなど、動画配信サービスの認知、利用も進んでいる状況だ。本調査では2016年調査で動画配信サービスについて利用実態をまとめており、2年が経過した今回調査でどの程度変わったのか、「有料の動画配信サービス」(以下「動画配信サービス」)に絞って確認する。なお、本調査における動画配信サービスの利用率は映画館鑑賞同様、累計ではなく直近1年以内の利用率である。

動画配信サービスの利用率は全体で15.2%となり、2016年調査の11.3%から約4ポイント増加した。性年代別でみると、男性20代の利用率が最も高く28.4%で、2016年調査からは9ポイント上昇している。男性10代の利用率も同程度に上昇し、22.5%で2番目に高い。各年代で利用率を伸ばすなか、女性20代は2016年調査から低下した。男女間で比較すると、女性層よりも男性層の利用率の高さが目立つ。【図16】

【図16】有料動画配信サービスの利用率
<回答対象>全員

【図16】有料動画配信サービスの利用率<回答対象>全員

映画館鑑賞者における動画配信サービスの利用率を確認する。映画を観ない人を含めた全体の利用率15.2%に対して、映画館鑑賞者の利用率は23.5%だった。2016年調査からは約6ポイント上昇した。【図17】

【図17】映画館鑑賞者における有料動画配信サービスの利用率
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図17】映画館鑑賞者における有料動画配信サービスの利用率<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

動画配信サービスの利用によって、他の映像サービスの視聴に影響は出ているのだろうか。2018年5月に実施した別調査(※3)によると、動画配信サービスの利用によって約6割が「何らの映像サービスの視聴機会が減った」と回答した。そのなかで最も減少しているのは「レンタルDVDの視聴」で43.6%となった。次いで「テレビ放送(無料放送/民放)」が多く35.0%。「劇場(映画館)での映画鑑賞」は17.0%に留まり、有料動画配信サービスによって、映画館鑑賞が減るケースは少ないことがわかった。【図18】

(※3)全国の「NTTコム リサーチモニター」を対象に2018年5月10日~11日に実施。そのうち「有料動画配信サービス」の利用経験者の回答結果を「一般」の結果として活用する。有効回答数は2132名。

【図18】動画配信サービスによって視聴機会が減った映像サービス
<回答対象>有料の動画配信サービス利用経験者

【図18】動画配信サービスによって視聴機会が減った映像サービス<回答対象>有料の動画配信サービス利用経験者

それでは、どの有料動画配信サービスが利用されているのか。2018年5月に実施した別調査における一般のサービス利用者と、本調査での映画館鑑賞者におけるサービス利用者で比較してみた。なお、選択肢となるサービスは利用率の高い定額制サービスを中心に設定した。

両者ともに最も多いのは「Amazonプライム・ビデオ」で、次いで多いのは「Hulu」という結果になった。一般利用者と映画館鑑賞者の違いでみると「Netflix」の利用率で差が出た。一般の利用率が13.4%に対して、映画館鑑賞者の利用率は10ポイント高い23.9%だった。「Netflix」はサービス内でしか視聴することのできないオリジナル映画を多く揃えていることから、映画ファンの利用率も高いことがうかがえる。【図19】

【図19】利用している動画配信サービス(一般利用者と映画館鑑賞者の比較)
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者のうち、動画配信サービス利用者

【図19】利用している動画配信サービス(一般利用者と映画館鑑賞者の比較)<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者のうち、動画配信サービス利用者

次に映画館での鑑賞本数別(以下「ユーザー別」)に、上位4サービスについて利用率を確認する。4サービスともに、12本以上鑑賞のヘビーユーザーで最も利用率が高く、2番目に利用率の高い「hulu」では、鑑賞本数が増えるほど利用率が高まる傾向がみられた。また、「Netflix」では5~11本以下鑑賞者と比べて、12本以上鑑賞者の利用率は30ポイントも高く、ヘビーユーザーに好まれているサービスであることがわかった。4サービスともに映画の本数を見る人ほど利用率が高いことから、動画配信サービスの登場は映画館鑑賞と競合することなく、映像コンテンツの視聴機会を増やすことに寄与したといえる。【図20】

【図20】映画館鑑賞ユーザー別 上位4サービスの利用率
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者のうち、動画配信サービス利用者

【図20】映画館鑑賞ユーザー別 上位4サービスの利用率<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者のうち、動画配信サービス利用者

(7) PPVでの映画視聴、利用障壁は「割高な料金」

動画配信サービスの提供形態は、「定額制」「1コンテンツごとの課金によるストリーミング視聴(以下「PPV」)」「1コンテンツごとのダウンロード購入」の大きく3つに分かれるが、それぞれの利用率はどの程度か。2016年調査からの変化と合わせて確認する。2016年調査同様、大半を占めるのが「定額制」であるが、前回の79.5%から91.0%に利用率を伸ばした。その一方で「PPV」や「ダウンロード購入」は前回から利用率が低下した。【図21】

【図21】有料動画配信サービス 提供形態別利用率
<回答対象>直近1年以内有料動画配信サービス利用者

【図21】有料動画配信サービス 提供形態別利用率<回答対象>直近1年以内有料動画配信サービス利用者

前述のとおり動画配信サービスによって、4割強が「レンタルDVDの視聴機会が減った」と回答したが、レンタルDVDでレンタル頻度の高い「新作」タイトルは、定額制サービスに含まれることは少ない。新作タイトルを動画配信サービスで視聴する場合は、「PPV」」や「ダウンロード購入」に制限される場合が多い。映画館鑑賞者は、映画を定額制以外の動画配信サービスでどの程度観ているのか。「PPV」での映画の視聴率を見ると、わずか6.6%という結果となった。【図22】

【図22】直近1年以内におけるPPVでの映画視聴率
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図22】直近1年以内におけるPPVでの映画視聴率<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

「PPV」で映画を観たことがない人が大半を占めているが、観ない理由を聞いてみると、最も多かったのは「レンタル店と比べて料金が割高だから」で27.7%だった。他に「他の映像サービス(映画館・テレビ・定額配信サービス等)で十分」、「レンタル店で借りることに慣れているから」が上位の理由に上がるが、4番目に多い理由として「テレビで観たいから(ネットがテレビに繋がっていない等)」が上がっており、通信環境が整っていないことも利用障壁になっている。【図23】

【図23】PPVで映画を観ない理由(複数回答)
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者のうち、PPVで映画を観なかった人

【図23】PPVで映画を観ない理由(複数回答)<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者のうち、PPVで映画を観なかった人

(8) サマーシーズンに観たい映画、「ミッション:インポッシブル」と「ジュラシック・ワールド」の新作が一番人気

今年の夏(2018年7月~9月初旬までに公開予定)に観たい映画は何か、全国で公開される映画を中心に聞いてみた。映画館鑑賞者全体における1位はほぼ同率で「ミッション:インポッシブル フォールアウト」(21.6%)と「ジュラシック・ワールド 炎の王国」(21.5%)だった。2位は「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」(17.7%)、3位は「オーシャンズ8」(14.0%)。次に、情報感度の高い「12本以上鑑賞」のヘビーユーザーに絞ってみると、「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」が30%を超えて高く、ミュージカル映画の人気の高さがうかがえる結果となった。【図24】

【図24】2018年夏に観たい映画(複数回答)
<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

【図24】2018年夏に観たい映画(複数回答)<回答対象>直近1年以内映画館鑑賞者

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